【第1回手動リピートFX講座】手動リピートFXの決済幅を最適化しよう〜ステップアップ編〜
こんにちはKei(@zerofx_kei)です。
当ブログの「初心者でも安心手動リピートFX講座〜入門編〜」で手動リピートFXの基礎を学んだ方のために、今回より全6回のステップアップ編をお送りします。
少し専門的な内容も取り入れつつ、手動リピートFXの利益をさらに伸ばす方法を紹介していきます。
もちろん私の運用のモットーであるリスク管理は徹底しつつ、皆さんが長期で安定した運用が出来るように解説をしていきます。
今回は手動リピートFX講座ステップアップ編の第1回「手動リピートFXの決済幅を最適化しよう」の講義です。
ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)と呼ばれる指標を利用して、手動リピートFXの理想的な決済幅を決めていきましょう。
手動リピートFXの理想的な決済幅
手動リピートFX講座の入門編でいくつかの手動リピートFX設定を紹介しました。
その際に全ての設定で決済幅を50pipsとして紹介しましたが、実はこの決済幅は必ずしも最適な数値ではありません。
最適な決済幅は取引する通貨ペアや相場の状況に応じて常に変動します。
ここで決済幅の広さが手動リピートFXにおよぼす影響を画像で確認してみましょう。
決済幅が広い場合
手動リピートFXの原則として、決済幅は広いほど取引1回あたりの利益は大きくなります。
しかし決済注文が約定する前に相場が反転して決済機会を逃す可能性も高くなります。
決済幅が狭い場合
決済幅を狭くすると、取引1回あたりの利益が少なくなるかわりに決済回数は多くなります。
しかしその後も相場が上昇を続け、本来手に出来たはずの利益を取りこぼす可能性があります。
私が入門編で紹介した50pipsという決済幅は取引1回あたりの利益を確保しつつ、それなりの頻度で決済されて手動リピートFXを楽しめるバランスを考慮したうえでの数値となっています。
手動リピートFXに慣れてきて少しでも利益を伸ばしたいと考えた場合には、この決済幅を最適な数値へ調整していく必要があるのです。
それではどのようにして最適な決済幅を決めればよいでしょうか?
ここでATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)と呼ばれる指標が役に立ちます。
手動リピートFXのATR活用方法
相場のボラティリティ(変動率)を表す指標の1つにATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)というものがあります。
具体的にはある特定の期間における1日あたりの変動幅を数値化したものがATRです。
一般的に手動リピートFXの決済幅は
・ボラティリティが高い→広い決済幅
・ボラティリティが低い→狭い決済幅
といった具合に相場のボラティリティに合わせて決めるのが良しとされています。
そこでATRを活用して特定の通貨ペアの過去の値動きをもとに、手動リピートFXの決済幅を決めるのに役立てることが出来ます。
豪ドル/円の最適な決済幅は?
当ブログでメインで運用している豪ドル/円のATRを確認してみましょう。
日足ベースでのATRを各期間ごとに集計してみました。
以下の数値が1日あたりの豪ドル/円の平均値幅となります。
豪ドル/円のATR ※2021年12月時点 | |
30日平均 | 90pips |
180日平均 | 73pips |
365日平均 | 71pips |
ATRの値と手動リピートFXの決済幅が一致したときが最も効率的な決済幅となります。
例えば過去30日間のATRが90pipsですので、その期間中は決済幅を90pipsで運用していた場合がもっともパフォーマンスが高かったということになります。
ATRで決済幅を決めるデメリット
ATRを活用して手動リピートFXの決済幅を決める方法を紹介しましたが、ATRの活用にも弱点があります。
ATRは過去の値動きに基づいて算出される数値なので、今後もその数値が最も効率的な決済幅に必ずしもならないという点です。
豪ドル/円の値動きとATR
上の画像は2021年7月〜2021年12月の豪ドル/円の値動きとATRを示したものです。
画像の下半分の水色のグラフで表されているのがATRとなります。
ATRも日々の値動きと共に変動するので、期間前半に比べて後半のほうがATRが高くなっていることが分かります。
つまり上記期間の前半でATRに基づいて決定した決済幅は、その時点では最適な数値でも後半にかけては数値の上昇に伴って最適な数値ではなくなってしまっています。
手動リピートFXで高い利益率を維持しようとした場合、定期的にATRを確認し決済幅に反映させていく必要があります。
当ブログでは毎月主要通貨ペアの最新のATR数値を公開していますので、皆さんの運用の参考にしてみてください。
参考にすべきATRの期間
先ほど豪ドル/円のATRを紹介した際に集計期間の異なる3パターンの数値を用意しました。
ATRは特定の期間における1日あたりの変動幅を示したものですので、期間の設定を変えれば数値も変わってきます。
実際にはどの集計期間の数値を参考にすれば良いでしょうか?
ATRの集計期間が短い場合
・最新の相場状況を反映出来る
・短期間での例外的な値動きの影響を受けてしまう
ATRの集計期間が長い場合
・利益率の安定性が高まる
・急な相場の動きには対応できない
このようにATRの集計期間を長くした場合、短くした場合それぞれにメリットとデメリットがあります。
一概にどちらにした方が正解とは言えませんが、短い期間でのATRを基準にしてしまうと相場の状況と合致しないケースが増えてくるかと思います。
手動リピートFXにおいて安定性を求めるのであれば、365日平均を採用するのがベターだと私は考えています。
ATRが利用できるFX業者
FX業者で利用できるチャートサービスでは多くのテクニカル指標を利用することが出来ます。
ですがATRを利用出来る業者の数は現在とても少なくなっています。
当ブログの読者の皆さんには私が毎月主要通貨ペアの最新のATR数値を公開していきます。
実際にATRが利用可能な業者を探して口座を作成する必要はありません。
中にはご自身で様々な検証をして運用に役立てたいという方もいるかと思います。
私がATRを確認するのに利用しているLION FXと簡単な使い方を解説します。
ヒロセ通商のLION FX
ATRが利用できる数少ないFX取引業者の1つが、ヒロセ通商のLION FXです。
1,000通貨単位からの少額の取引が可能なこと、50種類もの豊富な取引通貨ペアの扱いがあり様々な運用スタイルに対応した取引業者と言えます。
今回の記事でも紹介したATRや多くのテクニカル指標が利用可能で、2021年オリコン顧客満足度ランキング「FX取引のしやすさ」「FX分析ツール」部門で第1位を獲得しています。
ヒロセ通商「LION FX」 | |
取引単位 | 1,000通貨 |
スプレッド | 米ドル/円 0.2銭〜 |
通貨ペア | 50ペア |
取引手数料 | 無料 |
約5分で簡単申込み。
最短即日取引可能です。
ATRの確認方法
LION FXでは様々な取引ツールが提供されています。
今回は私が利用しているインストール不要のブラウザ版取引ツール「LION Web」でのATR確認方法を解説します。
ブラウザ版取引ツール「LION Web」
手順①
LION Webにログイン後通貨ペアを確認し、ローソク足チャートの日足を選択します。
次にテクニカルと書かれたタブをクリックします。
手順②
テクニカル指標の選択画面が表示されるので、オシレータ系のタブを選択します。
一覧からATRにチェックを入れた後、算出したいATRの期間を入力して設定は完了です。
例 過去1ヶ月間のATRを算出したい場合は「30」と入力。
手順③
設定を完了後チャート下部にATRのグラフが追加されます。
横軸でATRの推移、縦軸でATRの値を確認できます。
ATRの値に関しては単位が「円」となっているので、例えば表示が0.9であれば「0.9円=90pips」といった具合になります。
LION WebでのATR確認方法については以上となります。
ATRの他にも様々なテクニカル指標が搭載されていてチャートの分析機能も優れているので、余裕があれば使い方もマスターしておきましょう。
くまくまの手動リピートFX相談室
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【第1回】手動リピートFX講座まとめ
以上で手動リピートFX講座ステップアップ編の第1回「手動リピートFXの決済幅を最適化しよう」の講義は終了です。
同じ設定で運用していても決済幅によって利益率が変わってきます。
最適な決済幅を理解することで手動リピートFXのパフォーマンスを向上させていきましょう。
手動リピートFXの場合、決済幅を変更する際には設定したトラップの数値を手動で変えなければいけません。
毎回全てを変更するのは大変手間が掛かりますので、ポジションが決済されてリピート注文を出す際に最新の決済幅を反映させるだけでも効果が得られると思います。
当ブログでは月に1度主要通貨ペアの最新のATRを公開しますので、是非確認して皆さんの運用に役立ててください。
ステップアップ編第2回の講義では「2段階手動リピートFX」について解説をしていきます。
手動リピートFXの利益率アップの強力な武器となるテクニックですので、是非皆さんの運用にも取り入れて活用してみてください。