【第3回手動リピートFX講座】複数通貨ペアの運用でリスクを分散しよう〜ステップアップ編〜
こんにちはKei(@zerofx_kei)です。
今回は手動リピートFX講座ステップアップ編の第3回「複数通貨ペアの運用でリスクを分散しよう」の講義です。
第2回までの講義で手動リピートFXの利益率を高くするための方法をお伝えしました。
すぐに実践できる内容で、入門編の手動リピートFX設定から変更された方は利益が伸び始めていると思います。
高い収益性を維持して長期で運用していくためにはリスク管理が欠かせません。
今回は運用する通貨ペアを増やして、リスクを分散し低減させていく方法をお伝えしていきます。
複数通貨ペアを運用するメリット
手動リピートFXで運用する通貨ペアを増やすことには、どのようなメリットがあるのでしょうか?
一般的に資産運用におけるリスク管理では分散投資が鉄則となっています。
例えば運用する商品に損失が出た場合に、別の商品では損失を回避出来たり、逆に利益が出ることで運用資産全体におよぶダメージを軽減することが出来ます。
手動リピートFXでももちろん損失が一点に集中するのを防ぐ効果は期待できます。
ですが想定レンジ内で一定程度の含み損を抱えながら運用することが前提の手動リピートFXでは、安定した収益の確保という意味合いが強いと私は考えています。
複数通貨ペア運用で収益が安定する理由
手動リピートFXでは複数通貨ペアの運用で収益の安定性を高めることが出来ます。
まずは以下の画像をご覧ください。
豪ドル/円チャート
豪ドル/NZドルチャート
1枚目の画像は私がメインで運用している豪ドル/円のチャート
2枚目の画像は豪ドル/NZドルのチャート
となっています。
通貨ペアが変わればチャートの形も変わっていることがお分かりいただけたでしょうか?
実際に2つのチャートを重ねて表示したのが次の画像です。
豪ドル/円、豪ドル/NZドル比較チャート
さきほどの豪ドル/円のチャートに、黄色の線で豪ドル/NZドルのチャートを重ねて表示しています。
前半は同じ様な値動きをしていますが、後半はそれぞれ違った動き方をしていますね。
このように複数通貨ペアを運用することで、1つのペアで決済注文が約定しない期間にも、他方のペアでは決済注文が約定して利益を確保することが出来るようになります。
結果として手動リピートの収益が安定するので、期間による収益率のバラつきを防ぐことが可能です。
私はこれが手動リピートで複数通貨ペアを運用する最大のメリットだと考えています。
もちろん本来の分散投資のメリットである、損失を分散して資産全体に及ぶダメージを軽減する効果も期待出来ます。
運用する通貨ペアの選び方
複数通貨ペアを運用するにあたって、どのように通貨ペアを選んでいけば良いでしょうか?
手動リピートFXで複数通貨ペアを運用して収益の安定性を実現するには、通貨ペアの相関性が重要になってきます。
まずは通貨ペアの相関性とは何かを理解していきましょう。
通貨ペアの相関性とは?
FXでは通貨ペアによって似たような値動きをするペアと、異なる値動きをするペアが存在します。
例として私が運用している豪ドル/円とNZドル/円の比較チャートをご覧ください。
豪ドル/円、NZドル/円比較チャート
先ほどの画像のように豪ドル/円のチャートに、黄色の線でNZドル/円のチャートを重ねて表示しています。
こうして見ると2つの通貨ペアが、ほとんど似たような値動きをしていることが分かると思います。
通貨ペア間の値動きの関連性が強いことを、「相関性」という言葉を用いて「相関性が高い」と表現します。
これは豪州とニュージーランドの経済に密接な関係があるためで、結果として豪ドル/円、NZドル/円の通貨ペア間の相関性は高くなります。
相関性の高い通貨ペアに資金を分散しても、結果として同じ値動きになるのでは分散させる意味合いは弱くなってしまいます。
豪ドル/円、豪ドル/NZドル比較チャート
こちらは先ほどもご覧いただいた豪ドル/円、豪ドル/NZドルの比較チャートです。
多少似たような値動きをしている期間もありますが、豪ドル/円、NZドル/円のペアと比べると相関性は低いと言えます。
このように複数通貨ペアの運用で収益の安定性を高めるためには、相関性の高い通貨ペアを避け、相関性の低い通貨ペアを選んで運用していく必要があります。
こうすることで分散投資のメリットである収益の安定性の向上、リスク分散の効果が得られるようになります。
通貨ペアの相関係数
ここまで通貨ペアの相関性についてお話をしてきましたが、チャートを見比べるだけでは正確な相関関係の把握が出来ません。
そこで役に立つのが通貨ペアの「相関係数」という指標です。
相関係数とは通貨ペア同士の相関性の強弱を数値であらわした指標となります。
豪ドル/円相関係数一覧
【画像引用:sayatrade.com】
上の画像は豪ドル/円を基準とした通貨ペアの相関係数一覧となっています。
ご自身で相関係数を調べたい場合には「サヤトレ」というサイトで無料分析ツールが使えるのでチェックしてみてください。
相関係数は
・「1」に近いほど値動きのパターンが近い
・「-1」に近いほど値動きのパターンが逆になる
という性質があります。
例えば豪ドル/円に対してNZドル/円の相関係数は「0.90」となっていますので、限りなく近い値動きをすると言えます。
対して豪ドル/NZドルの相関係数は「0.16」ですので、値動きの相関性は低いということになります。
このように相関係数を使えば、運用する通貨ペアを選ぶのに役立てることが出来ます。
しかし相関係数だけを頼りに通貨ペアを選べば良いというわけではありません。
新興国通貨の扱いには注意
手動リピートFXで運用する通貨ペアを選ぶ場合に、新興国通貨が含まれる通貨ペアを選ぶことは大きなリスクを伴います。
一般的に新興国通貨とは成長の初期または中期の段階にある国の通貨のことを言います。
経済的にも大きな力を持ち安定した先進諸国とは異なり、新興国通貨は政治や社会情勢の変化、急激なインフレにより通貨価格が暴落するリスクが極めて高いです。
トルコリラ/円 月足チャート
上の画像は新興国通貨であるトルコリラ/円の月足チャートです。
豪ドル/円などのチャートと違い、ほぼ一方的に価格が下落し続けていることが分かります。
金利の高さから比較的人気のある南アフリカランド、ブラジルレアル、メキシコペソなどの新興国通貨も、下落幅の違いはありますが通貨価値の下落が続いています。
手動リピートFXで運用する通貨ペアの条件として、豪ドル/円のように安定した値動きでレンジを形成することが大前提となります。
一方的に価格が下落し続ける新興国通貨を、手動リピートFXで運用して利益を出すことは極めて難しいです。
基本的には通貨ペアの選定からは除外するようにしましょう。
手動リピートFXに適した通貨ペア
手動リピートFXで扱う通貨は豪ドルや米ドルをはじめとした先進国通貨が適しています。
具体的には
・米ドル(USD)
・豪ドル(AUD)
・NZドル(NZD)
・カナダドル(CAD)
・ユーロ(EUR)
・ポンド(GBP)
の6種類が先進国通貨として扱われるメジャーな通貨となります。
この6種類の通貨ペアから相関係数を考慮したうえで運用する通貨ペアを選んでいきましょう。
主要通貨ペア相関係数(対豪ドル/円) | |
通貨ペア | 相関係数 |
豪ドル/円 | 1.0 |
米ドル/円 | 0.4 |
NZドル/円 | 0.9 |
ユーロ/円 | 0.68 |
加ドル/円 | 0.79 |
豪ドル/米ドル | 0.82 |
豪ドル/NZドル | 0.16 |
NZドル/米ドル | 0.69 |
ユーロ/ポンド | -0.34 |
上のデータは手動リピートFXで人気のある通貨ペアの過去1年間(※2022年1月時点)の相関係数一覧です。
豪ドル/円を基準とした相関係数を掲載しています。
複数通貨ペアを運用する場合はこの辺りに落ち着いてくると思います。
豪ドル/円をメインで運用している場合にオススメなのは、豪ドル/NZドルの通貨ペアです。
比較的レンジも絞りやすいうえに値動きも激しいので、利益を伸ばしやすいのが特徴です。
豪ドル/NZドルは円を介さない通貨ペアですので、今までに紹介した手動リピートFXの設定とは計算方法が異なります。
具体的な運用方法を第4回の講義で解説しますので、クロス円以外の通貨ペアの運用に興味のある方は参考にしてみてください。
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【第3回】手動リピートFX講座まとめ
以上で手動リピートFX講座ステップアップ編の第3回「複数通貨ペアの運用でリスクを分散しよう」の講義は終了です。
手動リピートFXでは複数通貨ペアを運用することでリスクを分散し、収益の安定性を高めることが出来ます。
通貨ペアを選ぶ際は先進国通貨の中から相関係数を参考に選ぶようにしましょう。
ステップアップ編第4回の講義では「クロス円以外の通貨ペアの運用」について解説をしていきます。
今回手動リピートFXで人気の通貨ペアをいくつか紹介しました。
私がおすすめの豪ドル/NZドルなどの対円ではない通貨ペアは、設定の計算方法が若干異なります。
第4回講義ではクロス円以外の通貨ペアも運用出来るように、実際の運用方法や私のオススメ設定を紹介していきます。
多くの通貨ペアを扱えるようになれば一気に運用の幅が広がりますので、運用の仕方をマスターしていきましょう。